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有限会社竹内快速鋸は、鋸(ノコギリ)、包丁、鎌、包丁研ぎ器など、お客様に愛される商品を製作しております。

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竹内式 神の手小鎌 製作者の感想文

2010/04/15

伝統産業として何百年も培われてきた職人技。地金に鋼を乗せ1000度余りに熱し、額から玉の汗を流しカンカンカンと金槌を振り下ろす。鎌の背は厚く、刃の部分は平らに薄く、一日に何丁も出来ない。仕上がるまでの工程を考えると、これほど割りに合わない仕事はないだろう。親は倅に後を継がせない。継がせたくとも、飯の種にはならないから継がせられないのだ。
現在はどうだろう。高級品はどんどん売れているかと思えば、そんな様子もない。問題は刃砥ぎにある。なるほど、買った当時は切れ味を満喫するだろう。
鎌は土ごと引っかくようにして使うため、半日びっしり使うと研がなくてはならなくなる。
自分で研ぐ二度目からは、職人が刃付けをしたあの切れ味はどこへ行ってしまったのだろうと思う。手作り職人の鎌でも目をこらしよく見れば、鎌の刃はセンで削って白く光ってはいるが偽刃である。
刃先は2mm程度に鈍角についている。小石に当たって刃先が欠けるのを防ぐため、鋭角に出来ないのだ。
それを知らず刃を砥いでも、なかなか切れる刃付けは難しい。安く輸入した鎌など切れるはずがない。
ホームセンターなどに上等品は極めて少ない。切れない事を承知して売っているから始末が悪い。
少しでもお客に良い品をと心掛ける店は全国に数少ない。そんなこんなでも、他に無いのだから仕方が無い。

はっと目を見張る超マジックのような鎌を完成させたのだ。何故超マジックなどと衝撃的な言葉を使うのか。
他に適当な言葉が見付からないからだ。
鎌を使うにあたり、力は全く必要とせず、刃が尽きても私が100円ショップから買ってきた100円の砥石で5・6回こするだけですぐ刃がついてしまう。安物の300円の鎌だったら100丁分でもお釣りがくる。
2000円以上の高級品の鎌より二倍は切れる、というテストした方の言葉だ。この切れ味、刃付けの良さには脱帽する。外国の安い鎌を売っている店には並べたくはないので、誰彼構わず売ることはしない。
この製品を目にする方は、その様に自覚して使ってもらいたい。
「馬鹿にするな、そんな物は売ってやらん」目をむくバイヤーの顔が目に見えるようだ。
その代わり約束しよう、神業としか言いようの無い切れ味、メンテナンスの刃砥ぎが手品のように簡単になったのだ。

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